2017.10.27

気になる費用や内容は?タイの性別適合手術アテンド「ひまわりカフェ」で女から男へ。

日本ではLGBTという言葉より、性同一性障害という言葉を知っている人の方がまだまだ多いのではないでしょうか?最近では、男性から女性になった芸能人の方がニュースで経験を語る時代になりました。はるな愛さん、KABAちゃんなども性別適合手術を受けて、望みの性別で人生を歩んでいます。  


そこで、今回は、性別適合手術をどうやって受けるのか悩んでいる方や、身近な家族が当事者かもしれない方の為に、タイの性別適合手術アテンドとは何か?手術を受けるまでの流れや日本とタイとの違いをまとめました。  

 
タイのFTM性別適合手術アテンド「ひまわりカフェ」訪問

ひまわりカフェと聞いて何を思い浮かべるでしょうか? 黄色く伸びやかに太陽に向って花びらを広げているひまわりの花でしょうか? それとも、ゆったりとした音楽が流れる田舎にある素朴なカフェでしょうか? 実は、今日ご紹介する「ひまわりカフェ」は、タイのバンコクでFTMトランスジェンダー(女性の身体で男性として生きることを望む人)の人たちの性別適合手術をサポートするアテンドです。  

手術をアテンドすると言っても、ピンとこない方も多いかもしれません。
具体的には、タイまでの航空券、空港までの送迎、宿泊の手配、病院での現地通訳や入院手続き、術後の身の回りの世話、経過観察、体調が良ければ観光にも付き添ってくれます。

今回は、タイのバンコクで8年間、たくさんの方の信頼を得て性別適合手術のアテンドをしている「ひまわりカフェ」の活動をご紹介します。  


より良いサービスを提供するために「ひまわりカフェ」をはじめた

今は、男性にしか見えないHiroさん、Masayaさんですが、実は2人も女性として生まれて、男性に戸籍変更をしたトランスジェンダーです。


ひまわりカフェを始めたきっかけは、2人がそれぞれ性別適合手術を受けた時に不安なことや不便なことあったからです。

「医師の回診時に通訳がいない。質問に対する回答が遅い。まだ、ベッドから起き上がれずに寝たきりの時に付き添いがいない場合は、大変でした。退院後、バンコクに初めて来てどうやって観光に行くのか、食事をしていいかわからずに困ったこともひまわりカフェを始めるきっかけになりました。

しんどい時にこそ、一緒に病室にいて身体のことを気遣ってくれたり、身の回りのことや、術後の経過や体調で心配なことを医者や看護師との間にたって通訳してくれたり。そんなことをしてくれる人がいたら、とても安心して過ごせるだろうなと感じました。

それで、これから手術を受ける人達に、自分がして欲しかったことを、してあげたいと思って、このひまわりカフェをはじめました。


 

なぜ、性別適合手術と言えば、タイなのか?

医療レベルといえば、タイより日本の方が高いのでは?と感じられる方もいらっしゃるかもしれません。実は、私もそう思っていました。タイで性別適合手術を受ける3つの理由をまとめました。  


1、高い医療技術
タイは、性別適合手術のレベルがとても高く、世界中のトランスジェンダーの人が手術を受けにきています。私が、ヤンヒー病院の10階に入院している時も、ヨーロッパや他のオーストラリア、違う国のトランスジェンダーがたくさん滞在していて、とても驚きました。日本でも手術ができる整形外科や大学病院が複数ありますが、海外から手術を受けにくる話は聞いたことがありません。それだけ、いろんな人種の手術をこなして症例が多いのも人気の理由です。


  2、滞在費込みでも安い費用
次に、タイで思いつくのは物価の安さではないでしょうか。屋台の朝ご飯が30バーツ(約100円)だったのには、衝撃でした。 日本で手術をすると、美容整形外科ナグモクリニックGIDセンターでの乳房切除術(1日入院)50万円、子宮卵巣摘出は、84万円。また、岡山大学病院での乳房切除術62万円(1週間入院)、子宮卵巣摘出は、75万円となっています。(2017年9月25日現在)  

タイでは、乳腺摘出術(2泊入院8日滞在)が約60万円〜、子宮卵巣摘出術(4泊入院12日滞在)は、なんと約50万円〜という安さです。さらに2つ同時に手術すると約88万円。渡航費を1度にすることで、費用を抑えることができます。 ※ 料金の中には、手術料金、入院費用、病院での診察料金、往復航空券、各プラン宿泊費、基本送迎料金、事務手数料、通訳料金、アテンド料金、ひまわり保証料金、ヤンヒー病院精神科医によるGID診断書料金が含まれます。

日本とタイとの手術の差額は、約40〜50万円
タイでの術後の滞在が長めなのは、往診をして経過観察をする為です。長期で仕事が休めない方は、入院が短期な日本での手術を好む人が多いです。もし、仕事を辞めて行く、有給を取れる環境が整っている職場であれば、タイへの手術も良い選択肢の1つになると思います。  



3、時間を取って人生と向き合うきっかけになる
週5日夜遅くまで仕事をして、週末は家事や仕事の為のスキルアップなどに追われていると、なかなか、自分の人生について考える時間はとれません。タイという異国の地での手術と入院生活。タイ、フィリピンなど多様な国の看護婦や、タイの街での文化に触れての生活が続きます。術後、病室のベッドに横になりながら、性別を変えた後の仕事や生き方、自分自身の大切なものを考えてみるのと、日本では違った価値観が見えてくるかもしれません。 私と同じ時期に手術をした方とタイで出会うことがあり、日本の自宅が自転車で15分ほどの近さでビックリしたことがありました。こんなご縁も海外ならでは。今でも仲良くさせてもらっている友人です。

                     


 女性から男性になるための条件とは?

性別を変えるということは、人生を大きく変える出来事です。 今は、1日で診断書を取得できてしまう病院もありますが、あまりオススメできません。一度しかない自分の人生。「自分は、どう感じるのか?どうしたいのか?」としっかりと向き合った上で、手術への決断をしてください。


1、 20歳以上(20歳未満の場合は、保護者の承諾書と同意書が必要)
2、 精神科医から性同一性障害と診断されている
3、 日本国内の精神科医のGID診断書がある(英文)
4、 ホルモン療法を1年以上続けている(子宮卵巣摘出手術の場合)
5、 HIV陰性である
6、 こころの性とからだの性への違和感が継続している    





ひまわりカフェを実際に利用してみて感じたこと


●連絡が早くて丁寧
タイと日本で渡航や手術についての不安や確認したいことが、聞けば聞くほど出てきます。そんな時でも、とにかく対応が丁寧で迅速です。人間会っていなくても、文章の雰囲気や言い回しでどことなく人柄が伝わるものです。あまりにもいろいろ聞きすぎて、現地で初めてお会いした時は、すっかりお二人のファンになっていました。  


● 家族のようなサービス
乳腺摘出も子宮卵巣摘出も身体を切る手術なので、術後はどうしても痛みや発熱、倦怠感を伴います。痛み止めの点滴で眠っている時間が多くなったりと生活リズムも崩れがちになります。そんな中で、術後数日は一緒に部屋のベッドに泊まり込んで献身的なサポートをしてくれます。氷のうを持って来てくれたり、お腹を切ると自力で起き上がれないので、ペットボトルにストローを入れて、口元まで運んでくれたり、食欲がなくて病院食が食べられない時は、食べやすいアイスやゼリーなどを用意してくれたりと、優しさに泣けました。ご自身達が手術の経験があって、お客さまに愛情があるからこそここまでしてくれるんだなと感動しました。迷っている方がいらっしゃったら、ぜひ、体感してほしい経験です。
 


●スタッフ全員がタイ語が堪能
現地での1番の心配事は言葉ではないでしょうか。
日本で性同一性障害の診断書をもらっていても、タイでの診断も必要になります。病院の日本語通訳もいますが、いつも手があいているとは、限りません。ひまわりカフェのスタッフは、元々病院で医療事務をしていた女性のタイ人スタッフ(関西弁もペラペラ)をはじめ、Hiroさん、Masayaさんも医療用語レベルもわかるタイ語を習得しています。看護婦さん、医師と話す場面では必ずそばについていてくれるので、安心して入院生活を送ることができます。    



アテンド会社のひとつであるひまわりカフェのモットー

ひまわりカフェのモットーに、お客様の顔をネット上にアップしないということがあります。
なぜ、アップしないのか?それは、一度ネット上の顔を出してしまうと、カミングアウトをしていない相手にも知られてしまう可能性があるからです。

性別適合手術後は、男性として社会生活がスタートする。職場や周りの人にも伝えない場合が多いので、顔を出さないことを望んでいる人が多いのです。(職種などにより、社長や一部の人にのみカミングアウトする場合はある)社会の中で「元女性」ではなく、「男性」として、接して欲しい。完全に男性として社会に埋没するFTMは多いはずです。

アテンド会社にもそれぞれの考え方や特色があるので、自分にあった会社を選ぶことをオススメします。    


最後にひまわりカフェの皆さんから一言

Hiroさん

「ひまわりカフェをご利用いただいているお客さまは、20代後半〜30代の方で ご自身のセクシュアリティや手術のリスクや今後の生き方など、ご自身の人生に真剣に向き合っている方がとても多いです。新しい人生への希望や、手術への不安を持ってタイにくる方々が、少しでも安心して手術を受けて、日本で男性として生きていくことを後押しできれば嬉しいです。」

Masayaさん
「1番自分にとって大事な手術の為に、ひまわりカフェを選んでよかったっていってもらえるのが、とても嬉しくてやりがいになっています。」

Toomさん
「日本ではなくタイを選んで手術に来てくださった皆様のサポートが出来ることを嬉しく思います。」

 


おわりに

私自身もひまわりカフェのアテンドしていただいて、タイで手術を受けました。
痛い、大変というイメージもあるかもしれませんが、私にとっては、痛みはあったものの、本来の自分になれる喜びの時間でしかありませんでした。

すべてのトランスジェンダーが手術をする訳ではありませんし、する必要もないと思います。ただ、それが自分にしっくりくる生き方だと選んだ方には、ひまわりカフェは、全力でサポートしてくれます。手術が終わった後も、友達に会いにいく感覚でタイを訪れるお客さまが絶えないのが、ひまわりカフェの皆さんの人柄なんだろうなと改めて感じました。

そんなひまわりカフェが、11月5日に東京でガモン医師個別カウンセリングを行います。お忙しい先生の来日の機会はそうはありません。術式や手術の相談にも乗ってくれますので、ご興味がある方は、ぜひご参加ください。





【開催日程】 東京無料ガモン医師個別説明会
日時:11月5日(日)13時〜15時
会場:東京 品川周辺
詳細は、こちらからご確認ください。

お申し込みをご希望の方は、
こちらから http://www.himawari-cafe.com/toi.html

ひまわりカフェタイでのFTM性別適合アテンド 公式HPは、こちらから!
アテンド内容詳細が確認できます。
http://www.himawari-cafe.com/index.html  


手術説明会@大阪
日時:11月18日(土)、12月16日(土)
時間:午前の部 10時30分〜12時 午後の部 13時30分〜15時
会場:大阪市内(地下鉄谷町線千林大宮駅近く) 参加される方にご住所をご連絡します。
近所にコインパーキング有り

定員:各回6名 参加費:無料

大阪手術説明会へのご参加は、下記のメールアドレスにご連絡ください。
tao.hoken@gmail.com  

ひまわりカフェのアテンドを受けたお客さまからの感想です。

ひまわりカフェみんなのブログ https://ameblo.jp/yujin925/
たくさんの感想や、現地情報を見ることができます!!

ヤンヒー病院で 手術を受けた Tさんの体験談を ヒロさん、マサヤさん、トゥムさん 10日間お世話になりました。 海外での手術もとても不安な コトが多く、渡航前より、 何度もメール及び電話で 親切に対応して下さり、 ありがとうございました。 本当に心強かったです。 タイに来てからは食べられる物も 少なく、食べやすいものを 気にして下さったり 手術前後では不安なコトを 相談乗っていただき、安心しました。 幸いにも、術後早い段階から 元気だったので、退院後も 忙しい中観光に、スーパーにと 連れていって下さり ありがとうございました。 僕は今回の手術が最初で 最後だと思いますが 一度きりの手術を ひまわりカフェに頼んで 本当に良かったです。 3人の気配り、心配りが 素晴らしく、僕も日本に 帰ってからまた仕事頑張ろうと 思いました。 お3人には感謝しても しきれません。 本当にありがとうございました。 日本から皆様の ご健勝とご多幸を陰ながら お祈りしております。 同行者の彼女様の体験談 この度は、ひまわりカフェの皆様に アテンドして頂けましたこと、 とても感謝しております。 初めての海外に不安もあり、 パートナーの手術に対しての 恐怖もありとても心細い 思いでしたが、 ヒロさん、トゥムさん、マサヤさん 皆様の細やかなお気遣いと 温かなお人柄のお陰で、 不自由なく過ごすことが 出来ました。 お食事の面ではお手数を お掛けしてしまい、 申し訳ございませんでした。 声を掛けて頂く度に、 優柔不断なばかりで 曖昧な返答ばかりに なってしまい、申し訳 ございませんでした。 私達自身が、他のFtMの方や FtMをパートナーに持つ方と 触れ合う機会が今までなかったので 皆様とお話しできた事も、 とても良い機会だったと 思っています。 初めての海外がタイで良かったなと 思えるの皆様のお陰でしか ありません。 大変お世話になり、 誠に有難うございました。